当消防本部が管轄する八代市泉町は、熊本県の南東側に位置し、八代市全体の面積680kuの約4割を占める山域である。また、泉町の東部にあたる山深い所には五家荘地区があり、人口357人(平成25年3月末現在)の住民が逞しく暮らす生活圏である。 この五家荘の山域は、九州中央山地国定公園に指定され、北は下益城郡美里町と上益城郡山都町・東は宮崎県椎葉村と球磨郡水上村・南は球磨郡五木村と八代市東陽町と接し、風光明媚な「せんだん轟の滝」や「梅の木轟の滝」「樅木の吊橋」などの観光名所があり、1185年の「壇ノ浦の戦い」で源氏に敗れた平氏一族が落ちのび隠棲した伝説、歴史、ロマンに彩られた「秘境・五家荘」として、全国にその名を知られている。 秋は九州圏内屈指の紅葉スポットとして有名であり、四季折々の希少な植物や樹齢数百年の巨木と出会える山域として、多くの登山者の人気を集めている。 そして、昨今、全国的にも登山者の遭難事故等が相次いでいることから、その対策として当該山域においても、迅速な人命救助活動の遂行が要求されるようになった。
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